聖人

聖ドニ

ドニ/サン・ドニ/ディオニジオ/ディオニシウス
Saint Denis(仏)/ Saint Denis(英)/ Sanctus Dionysius(羅)
◆ 年代生年不詳〜258年頃
◇ 出身地イタリア(ローマ)説あり・詳細不明
◆ 祝日10月9日
◇ 守護分野フランス・パリ・頭痛・悪魔憑き・狂乱・紛争・恐水病(狂犬病)
◆ シンボル
自らの首を持つ姿(首なし聖人) 司教冠 棕櫚の枝
聖ドニ

Workshop of Michel Wolgemut, Dionysius van Parijs, 1493
Rijksmuseum, Amsterdam. Public domain.

Life / 生涯

聖ドニ(ディオニジオ)は3世紀にパリに派遣されたとされる初代司教であり、フランスにキリスト教を広めた最初期の宣教者のひとりとして崇められている。ローマ教皇ファビアノによってガリア地方(現フランス)への宣教のために送られたとされ、現在のパリの地に拠点を置いて布教に励んだ。

ローマ皇帝ヴァレリアヌスによるキリスト教徒迫害の中、ドニは2人の仲間(司祭エレウテリウスと助祭ルスティクス)とともに捕らえられ、現在のモンマルトルの丘(Mont des Martyrs=殉教者の丘)で斬首された。伝承によれば、斬首後も彼の体は自ら首を拾い上げ、数キロ歩いて立ち止まった場所に埋葬を求めたとされる。その地に後にサン・ドニ大聖堂が建てられ、フランス国王の埋葬地となった。列聖は中世初期のことで、フランスの守護聖人のひとりとして長く崇められてきた。

Episode / エピソード・伝承

斬首後に自分の首を持って歩いたという伝承は「首なし聖人(ケファロフォロス)」の典型例として知られており、ドニはその象徴的な図像でたびたび描かれる。この種の伝承は西方教会において他にも見られるが、ドニの場合は特に広く普及し、フランスの国民的記憶に深く刻まれた。

「モンマルトル」という地名は「殉教者の丘(Mons Martyrum)」に由来するとする説が広く知られており、聖ドニの殉教の記憶がパリの地名として今も残っている。サン・ドニ大聖堂は12世紀にゴシック建築の先駆けとして建てられ、歴代フランス王が眠る場所として現在も巡礼者が訪れる。

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