聖ゲルトルード(ニヴェル) - The Sacred Secret
聖女

聖ゲルトルード(ニヴェル)

ゲルトルード・フォン・ニヴェル/猫と旅人の守護聖女
Sainte Gertrude de Nivelles(仏)/ Saint Gertrude of Nivelles(英)/ Gertrudis Nivelensis(羅)
◆ 年代 626年頃〜659年3月17日(享年約33歳)
◇ 出身地 ニヴェル(現ベルギー・ワロン・ブラバント州)
◆ 祝日 3月17日(聖パトリックと同日)
◇ 守護分野 旅人・巡礼者・庭師・未亡人・精神病者・ネズミ・猫(非公式)・ニヴェル
◆ シンボル
修道院長の杖(ネズミが登る) 猫(非公式・近代の伝承) 巻物・書物 ベネディクト会修道服
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Life / 生涯

626年頃、現在のベルギーにあたるフランク王国の貴族の家に生まれました。父はランデンのペピン(フランク王国の宮廷長官)、母はメッツのイッタです。10歳の頃、王の宴席でアウストラシア公の息子との縁談を持ち込まれると、幼いゲルトルードは毅然と「イエス・キリストこと以外の花婿は娶りません」と拒否しました。父の死後、母イッタはニヴェルに男女双方のための修道院を創設し、21歳のゲルトルードがその修道院長となります。学識を重んじた院長として、アイルランドからの修道士たちを歓迎し、写本・神学書をローマや海外から取り寄せ、修道院をケルト修道霊性の拠点とします。

しかしゲルトルードは断食と徹夜の祈りをあまりにも徹底したため、30歳ころには体力が衰え修道院長職を姪に譲ります。死期を悟り、アイルランド人修道士ウルタンに「いつ死ぬか」と問うと「明日のミサの最中に」と答えました。予言通り659年3月17日、33歳で帰天しました。帰天直後から奇跡が報告され始め、彼女はすぐに聖人として崇敬されました。

Episode / エピソード・伝承

ゲルトルードが旅人の守護聖女となったのは、ある伝説に由来します。彼女が信者を遠い国へ送り出す際「無事を保証する」と約束しました。海上で巨大な海の怪物が船を転覆させようとしたとき、信者たちがゲルトルードに祈ると怪物は消え去ったとされています。中世ヨーロッパでは旅立ち前にゲルトルードの名で乾杯する「ゲルトルーデンミンネ」という習慣がありました。また彼女はペストが猛威を振るった時代からネズミ・ハツカネズミよけの守護聖女として崇拝されており、彼女の図像では修道院長の杖にネズミが登っている姿が描かれます。

「猫の守護聖女」という肩書きは、1981年にニューヨーク・メトロポリタン美術館の展覧会カタログでゲルトルードが「猫の守護聖女」と記載されたことに由来する近代の伝承であり、バチカンによる公式認定はありません。しかし猫好きの間では今日も熱く崇敬されており、「聖パトリックの日」と同じ3月17日が「聖ゲルトルードの日」としてネコ愛好家のお祝いの日にもなっています。

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