グアダルーペの聖母 - The Sacred Secret
聖母

グアダルーペの聖母

グアダルーペの聖母/アメリカ大陸の女王
Our Lady of Guadalupe(英)/ Nuestra Senora de Guadalupe(西)/ Beatissima Virgo Guadalupensis(羅)
◆ 出現1531年12月9日〜12日
◇ 場所メキシコ・テペヤックの丘
◆ 祝日12月12日
◇ 守護分野メキシコ、アメリカ大陸、フィリピン、中絶に苦しむ女性、ラテンアメリカのカトリック信者
◆ シンボル
ティルマ(アグアヨの外套)に現れた像 バラの花 三日月(足元) 太陽の光背 星の外套
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Life / 生涯

グアダルーペの聖母の出現は、1531年12月9日から12日にかけて、メキシコ・テペヤックの丘でアステカ系先住民のカトリック改宗者フアン・ディエゴ(Juan Diego、1474年頃〜1548年)の前に起きたとされる聖母マリアの出現です。スペインによる征服からわずか10年後のメキシコで、先住民文化とカトリック信仰が融合した最も重要な出来事として歴史に刻まれています。

フアン・ディエゴはメキシコシティ近郊のテペヤックの丘を歩いていたとき、美しい婦人に呼び止められました。婦人はナワトル語(アステカの言語)で語りかけ、自分はマリアであると名乗り、丘の上に聖堂を建てるようフアン・ディエゴに命じました。フアン・ディエゴはスペイン人のスマラガ司教に取り次ぐよう求められましたが、司教は証拠を要求しました。12月12日、聖母は再び現れ、丘の上に咲いていた(季節外れの)カスティリャのバラの花を外套(ティルマ)に包んで司教のもとへ持参するよう命じました。フアン・ディエゴが外套を広げると、バラの花とともに聖母マリアの像が布に奇跡的に描かれていました。司教はこれを見て涙を流し、聖堂の建設を決意しました。

この出現はバチカンによって公式に認定されており、毎年12月12日の祝日はメキシコで国民的な祝日に等しい規模で祝われます。1910年に教皇ピウス10世がグアダルーペの聖母をラテンアメリカの守護聖母に宣言し、1999年には教皇ヨハネ・パウロ2世がアメリカ大陸全体の守護聖母として宣言しました。フアン・ディエゴ自身も2002年に列聖されています。

Episode / エピソード・伝承

フアン・ディエゴの外套(ティルマ)に残された聖母の像は、500年近くを経た現在もメキシコシティのグアダルーペ大聖堂に安置されており、その布地の劣化がほとんど見られないことは長年にわたって研究者の注目を集めています。1979年に行われた科学的調査では、像が通常の絵画技法では描かれておらず、布の繊維自体に色が染み込んでいることが確認されました。また聖母の目を拡大したところ、16世紀の反射光学では説明のつかない複数の人物の像が映っているという報告もあります。

グアダルーペの聖母の出現が歴史的に重要なのは、その宗教的意義だけでなく、征服後の混乱期にあったメキシコ社会への影響です。出現後わずか数年のうちに数百万人の先住民がカトリックに改宗したとされており、これはスペイン人宣教師たちが何十年もかけて達成できなかった規模でした。聖母がアステカの宗教的シンボル(太陽・月・星)を取り込みながら同時にキリスト教の文脈で現れたことは、文化的橋渡しの奇跡として今も語り継がれています。グアダルーペ大聖堂は現在、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂に次ぐ世界第2位のカトリック巡礼地とされており、年間2000万人以上が訪れます。

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