聖フィリポ(使徒) - The Sacred Secret
聖人

聖フィリポ(使徒)

フィリポ/フィリップ/ベトサイダのフィリポ
Saint Philippe(仏)/ Saint Philip the Apostle(英)/ Sanctus Philippus Apostolus(羅)
※ 聖フィリポの祝日5月3日は、聖ヤコブ(小)と合同で祝われます。本ページは聖フィリポを中心に紹介します。
◆ 年代生没年不詳(1世紀)
◇ 出身地ベトサイダ(ガリラヤ湖北岸)
◆ 祝日5月3日
◇ 守護分野ルクセンブルク・帽子職人・パン屋・ペストからの守護
◆ シンボル
十字架(逆十字または斜め十字) パン(五千人の給食) 聖書
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Life / 生涯

フィリポはガリラヤ湖北岸のベトサイダ出身で、同じくベトサイダ出身の使徒アンドレとペトロと同郷の人物です。ヨハネの福音書によれば、イエスから直接「わたしに従いなさい」と呼びかけられた弟子のひとりです。呼ばれるとすぐに友人ナタナエル(バルトロマイ)のもとへ行き、「モーセが律法に記し、預言者たちも書いている方に会った」と伝えてイエスのもとへ連れていきました。この率直さと伝道への積極性はフィリポの特徴として福音書に描かれています。

五千人の給食の場面では、イエスが「どこでパンを買えばよいか」とフィリポに問いかけました(ヨハネ6:5-6)。フィリポは計算して「二百デナリオンのパンがあっても、ひとりひとりが少しずつ食べるにも足りません」と現実的に答えましたが、イエスはこれを信仰の試みとして問いかけていたと福音書は記しています。また最後の晩餐の席では「主よ、父をわたしたちに示してください。そうすれば満足します」と直接的な問いをイエスに向け、「わたしを見た者は、父を見たのだ」という重要な答えを引き出しています(ヨハネ14:8-9)。

イエスの昇天後のフィリポの足跡については諸説あります。伝承ではフリギア(現在のトルコ西部)のヒエラポリスで宣教し、逆さ十字刑または斜め十字刑で殉教したとされています。その遺骨の一部はローマの十二使徒聖堂に安置されています。

Episode / エピソード・伝承

フィリポが最後の晩餐で「父を示してください」と求めた場面はキリスト教神学において特別な重みを持ちます。イエスはこれに対して「こんなに長い間、一緒にいるのに、わたしのことが分からないのか」と問い返し、「わたしを見た者は、父を見たのだ」と答えました。この問答はキリストにおける神の啓示の核心として、教父たちから現代の神学者に至るまで繰り返し引用されてきた箇所です。

またヨハネ12:20-22には、過越祭にエルサレムへ上ったギリシャ人たちがフィリポに近づき「主よ、イエスにお目にかかりたいのです」と願い出る場面があります。フィリポは彼らをアンドレに連れていき、二人でイエスに伝えました。この場面は異邦人への福音宣教の扉が開かれた瞬間として重視されています。

「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。」 - ヨハネ14:6(フィリポの問いに先立つイエスの言葉)

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