聖マティア(使徒) - The Sacred Secret
聖人

聖マティア(使徒)

マティア/マッティア/くじで選ばれた使徒
Saint Mathias(仏)/ Saint Matthias(英)/ Sanctus Matthias Apostolus(羅)
※ 聖マティアについての史料は新約聖書の使徒言行録に限られており、その後の宣教の詳細は伝承によります。
◆ 年代生没年不詳(1世紀)
◇ 出身地ユダヤ(出身地不詳)
◆ 祝日5月14日
◇ 守護分野大工・石工・天然痘患者・アルコール依存症からの回復
◆ シンボル
斧(殉教の道具) くじ(選出の場面) 聖書
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Life / 生涯

聖マティアは、十二使徒の中で唯一「選ばれた経緯」が聖書に記録されている特別な使徒です。ユダが裏切りと自死によって使徒の座を失ったのち、初代エルサレム共同体はその空席を埋めるための選考を行いました。条件は「ヨハネの洗礼の時から始まり、イエスが天に上げられた日まで、わたしたちと行動を共にした者」(使徒1:21-22)であること。つまりマティアはイエスの公生涯をはじめから目撃していた弟子のひとりであったことがわかります。

最終的にバルサバとマティアの二人が候補に残り、祈りの後にくじが引かれ、マティアが選ばれました。このくじによる選出は「神の意志の表れ」として受け取られており、教会の指導者を選ぶ場面に神の摂理を求める信仰の表れです。

十二使徒の一員となったマティアのその後については、聖書にはほとんど記録がありません。伝承ではエチオピアやユダヤで宣教し、斧によって殉教したとも、石打ちの刑の後に斬首されたとも伝えられています。遺骨の一部はドイツ・トリアーの大聖堂に安置されており、アルプス以北では唯一の使徒の墓として知られています。

Episode / エピソード・伝承

マティアの物語が信仰者に与え続けるメッセージは、「見えないところで忠実であり続けた者が、神に用いられる」というものです。彼はイエスの公生涯を最初から見届けながらも、「最初の十二人」には選ばれなかった弟子でした。それでも黙々と共同体に属し続け、ユダの後継として呼ばれたとき、その資格を持っていました。

「くじで選ばれた使徒」というマティアの立場は、一見受動的に見えますが、実は長年の見えない誠実さが土台にあります。この伝承は、功績が見えにくい立場や、脚光を浴びない役割の中にも深い召命があることを示す証しとして、多くの人々に静かな励ましを与えています。

「彼らは祈って言った。『すべての人の心をご存じである主よ、この二人のうちのどちらをお選びになったかを示してください。』くじを引くと、マティアに当たり、彼は十一人の使徒たちに加えられた。」 - 使徒言行録 1:24, 26

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