聖コロンバヌス - The Sacred Secret
聖人

聖コロンバヌス

コルンバヌス/コロンバン
Saint Columbanus(英)/ Colm Ban(古アイルランド語)/ Sanctus Columbanus(羅)
※ アイルランドには「コロンバ」という名の聖人が複数います。このページはアイルランド出身でフランス・スイス・イタリアに修道院を建てた修道士・コロンバヌス(543頃-615)についてのものです。スコットランドのアイオナ島で活動した聖コルンバ(521-597)とは別人です。
◆ 年代543年頃〜615年11月23日
◇ 出身地アイルランド・レンスター地方
◆ 祝日11月23日
◇ 守護分野アイルランド・修道士・詩人・オートバイ乗り(非公式・民衆的)
◆ シンボル
修道士の衣 書物・ペン
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Life / 生涯

コロンバヌスはアイルランド・レンスター地方に生まれ、若くして修道生活に入りました。クルームナハやバンガーの修道院で学び、ラテン語・聖書・詩を深く修めた後、約590年に12人の仲間とともにヨーロッパ大陸への布教の旅に出ました。

フランク王国(現在のフランス)に入ったコロンバヌスは、王侯の支援を得てフォンテーヌとルクスイユに修道院を設立しました。アイルランド修道制の厳格な規律と深い学識はフランク社会に新鮮な刺激を与えましたが、復活祭の日付計算や告解の方式についてローマの慣行と異なっていたため、教会当局との摩擦も生じました。

フランク王家の政治的内紛に巻き込まれて追放されたコロンバヌスは、スイスのブレゲンツを経て最終的にイタリア・ロンバルディア地方のボビオに移り、612年に修道院を創設しました。この修道院は中世ヨーロッパの学術・文化の拠点として長く栄え、コロンバヌスは615年11月23日にそこで息を引き取りました。

Episode / エピソード・伝承

コロンバヌスは詩人としても優れており、ラテン語の詩や修道規則の著作が今日も残っています。アイルランドの修道精神を大陸ヨーロッパに根付かせた「アイルランド修道士たちの父」とも称され、ルクスイユ修道院はやがて数十の修道院の母体となりました。

自然との関わりを示す伝承も多く、熊や野生動物が彼に従順に従ったと伝えられています。森の中でひとり祈る隠者的な側面と、王や教皇にも臆せず意見を述べる大胆な外交性が共存した人物として、歴史的な記録にも描かれています。

フランク王国の王妃ブルニヒルデの不正を非難し、その怒りを買って国外追放となった際も信仰を曲げなかったコロンバヌスの姿は、後世の修道士たちにとって権力に屈しない精神の模範となりました。教皇グレゴリウス1世宛の手紙も現存しており、復活祭問題について自ら論を展開する知識人としての一面を今に伝えています。

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