ラヴェンナのギリシャのマドンナ - The Sacred Secret
聖母

ラヴェンナのギリシャのマドンナ

マドンナ・グレカ/ポルトの聖マリア
Madonna Greca di Ravenna(伊)/ Greek Madonna of Ravenna(英)/ Nostra Signora del Porto(羅)
※ この聖母像は特定の出現事件ではなく、ラヴェンナに伝わるビザンティン様式の大理石浮彫像への信仰にもとづくものです。像の来歴には伝承的な要素が含まれます。
◆ 年代9世紀頃(像の制作推定)
◇ 出身地ラヴェンナ(イタリア)
◆ 祝日-
◇ 守護分野ラヴェンナ市・ラヴェンナ=チェルヴィア大司教区・海の代牧区の守護
◆ シンボル
大理石浮彫像 オランス(両手を広げた祈りの姿) ビザンティン様式 黒い聖母
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Life / 生涯

「ギリシャのマドンナ(Madonna Greca)」は、イタリア・ラヴェンナのサンタ・マリア・イン・ポルト聖堂に安置されるビザンティン様式の大理石浮彫像です。9世紀頃の制作と推定される聖母像は、両手を広げて祈る「オランス」の姿で描かれ、後光には「神の母(テオトコス)」を意味するギリシャ語の略称が刻まれています。

像の来歴については伝承があります。1100年4月8日の朝、この像がアドリア海を漂着する形でラヴェンナに届いたとされており、その超自然的な到来がたちまち人々の崇敬を集めました。美術史の観点からは、ビザンティン帝国またはその影響圏で制作された作品が何らかの経緯でラヴェンナに渡ったと考えられています。ラヴェンナはもともとビザンティン帝国の西方の拠点として栄えた都市であり、この像が帯びる東方キリスト教の様式は、同地の信仰的・文化的背景と深く結びついています。

現在、像はラヴェンナの守護聖母として特別な崇敬を受けており、ラヴェンナ=チェルヴィア大司教区および「海の代牧区」の守護像でもあります。

Episode / エピソード・伝承

像が安置されるサンタ・マリア・イン・ポルト聖堂は、その名の通り「港の聖マリア」に捧げられた聖堂です。伝承によれば像の到来後、地元の修道士たちが奇跡的な来訪を確信し、この地に聖堂を建立しました。像はポルトリナーリ修道会によって守られ、後にラヴェンナ大聖堂の聖域へと移されましたが、信仰の中心は常にこの大理石の浮彫像でした。

像の様式はコンスタンティノープルで崇敬されたブラケルニティッサ(聖母被昇天の像)との類似が指摘されています。626年、その原型となる聖母像がコンスタンティノープルをアヴァール人の包囲から守ったという伝承があり、ラヴェンナのギリシャのマドンナにも都市の守護という信仰が重ねられてきました。今日もラヴェンナの信徒たちにとって、この像は東西キリスト教の伝統が融合する精神的なシンボルとなっています。

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