シンボル
帆立貝

帆立貝

帆立貝(ホタテ貝、巡礼と洗礼のしるし)
Concha Peregrini(羅)・Pilgrim's Shell(英)
◆ 別称 ホタテ貝、巡礼貝
◇ 起源時代 12世紀、サンティアゴ巡礼の広まりと共に
◆ 関連する聖人 聖ヤコブ(大ヤコブ)
◇ 主な使用例 サンティアゴ巡礼路、洗礼の道具
◆ 図像的特徴
放射状の筋(巡礼路が集まる様子) 聖ヤコブの杖と共に 水を注ぐ洗礼の道具 ロザリオのセンターパーツ
※帆立貝(ホタテ貝)は、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼路「カミーノ・デ・サンティアゴ」で、使徒聖ヤコブのしるしとして巡礼者が身につけてきた貝です。同時に、洗礼で水を注ぐ道具としても用いられ、巡礼と洗礼、二つの意味を併せ持つシンボルです。
画像準備中 - Image Coming Soon

Origin / 由来・語源

帆立貝が信仰のしるしとなった由来は、十二使徒の一人、大ヤコブ(ゼベダイの子ヤコブ)にまつわる伝承にあります。ヤコブの遺骸がスペインへ運ばれ、後にサンティアゴ・デ・コンポステーラとして知られる地に葬られたという伝承の中で、その遺骸あるいは奇跡にまつわる場面が帆立貝と結び付けられ、以来この貝は聖ヤコブのしるしとして扱われるようになりました。この伝承は、コンポステーラへの巡礼が盛んになっていく9〜12世紀の歴史と重なりながら形づくられていきます。

中世以降、コンポステーラを目指す巡礼者たちは、帽子やマント、鞄に帆立貝を付けて歩くようになりました。この貝は、道中で巡礼者としての身分を示し、宿や助けを求めるしるしであると同時に、聖地に到達した証として、ガリシアの海岸で拾い集められる特別な品でもありました。

Meaning / 聖書的・神学的な意味

帆立貝の殻に放射状に広がる筋は、ヨーロッパ各地からコンポステーラへと向かう無数の巡礼路が、一つの聖地へと収れんしていく様子になぞらえられてきました。出発点も歩む道もそれぞれ異なりながら、すべての道が同じ目的地へとたどり着くという、巡礼そのものの本質を語る自然な図像です。

帆立貝はまた、その丸くくぼんだ形から、洗礼の際に頭に水を注ぐ道具として実際に用いられてきました。この実用的な役割から、帆立貝は洗礼そのものを表すしるしとしても広く親しまれるようになります。浜辺で貝を使って小さな穴に海の水をすべて注ごうとする子供に、聖アウグスティヌスが出会ったという逸話も、人間の理性では到底測りきれない神の神秘を語る物語として伝えられ、貝と水、そして信仰を結び付けるもう一つの糸となっています。

History / 歴史的背景

サンティアゴ巡礼は、エルサレム、ローマと並んで、中世キリスト教世界における三大巡礼地のひとつとして、特に11〜12世紀以降大きく発展しました。この巡礼があまりに帆立貝と分かちがたく結び付いていたため、フランス語で帆立貝を意味する「コキーユ・サンジャック(聖ヤコブの貝)」という名前が、巡礼のしるしから転じて、食材としての帆立貝の呼び名にもなったほどです。

この巡礼路は今日も生きた伝統として歩かれ続けており、20世紀後半以降はさらに多くの人々を集めるようになりました。帆立貝は今もスペインやフランスの巡礼路の道しるべとして、また巡礼者が身につけるしるしとして使われ続けており、千年近くにわたって途切れることのない、視覚的な伝統を今に伝えています。

PICK UP ITEMピックアップ商品

もっと見る
  • メダイのサイズ保管方法

最近チェックした商品

最近チェックした商品はまだありません。