聖ロック - The Sacred Secret
聖人

聖ロック

ロコ/ロシュ
Saint Roch(仏)/ San Rocco(伊)/ Saint Roch(英)/ Sanctus Rochus(羅)
◆ 年代1295年頃〜1327年8月16日(享年約32歳)
◇ 出身地フランス・モンペリエ
◆ 祝日8月16日
◇ 守護分野疫病・ペスト・感染症・膝の病気・皮膚病・外科医・巡礼者・犬・病気の家畜・肉屋・タイル職人・古着商・冤罪の人・独身者
◆ シンボル
ペスト(腿の傷) 犬(パン・天使) 巡礼者の杖・帽子 貝の飾り(巡礼)
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Life / 生涯

聖ロックは13世紀末、フランス南部モンペリエの総督の家庭に生まれました。幼くして両親を亡くした後、全財産を貧者に分け与えてローマへの巡礼の旅に出ました。旅の途中でペストが猛威を振るうイタリア各地に立ち寄り、病者たちを介護して奇跡的な癒しをもたらしたと伝えられています。アクアペンデンテ・チェゼーナ・ローマ・ピアチェンツァなど各地で多くの病者を癒しました。

ピアチェンツァ近郊で自らもペストに感染して動けなくなったとき、森に退いて一人で死を待ちましたが、一頭の犬が毎日パンをくわえて持ってきて彼を養い、天使が癒しをもたらして彼は回復したと伝えられます。故郷に戻る途中でスパイとして逮捕され、正体を明かさないまま獄中で亡くなりました。死後、胸に「この人はロックである、その取り次ぎによって疫病に罹った者は癒される」と書かれたプレートが発見されたとされます。

Episode / エピソード・伝承

聖ロックの図像に必ず登場するのが「犬」です。森で孤独に病と戦うロックにパンを運び続けた犬は、その後の飼い主にもキリスト教への改宗をもたらしたとされ、聖ロックの信仰と切り離せないシンボルとなっています。また彼が腿のペストの傷を示している場面も定番の図像であり、恥ずかしげもなく傷を見せることが病者への共感の証とされています。

ペストの流行が相次いだ14〜17世紀のヨーロッパでは、聖ロックへの崇敬は爆発的に広まりました。ヴェネツィアでは1485年に彼の遺骸が移されサン・ロッコ同信会(スクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ)が設立され、現在もティントレットの壮大な絵画群で知られる観光地となっています。現代においても感染症や疫病の守護聖人として、パンデミックの時代に改めて世界的な注目を集めた聖人です。

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