大天使ラファエル(St. Raphael, Archangel Raphael)

◇祝日:9月29日
◆守護分野:薬剤師、盲人、病人、目の病気、失明、ガン、精神障害、悪夢、愛、恋人、看護師、薬局、医師、子供や若者、旅人、創造性の育成

ラファエルという名は「神は癒す」という意味で、癒しを司る天使として有名です。
大天使ラファエルについては旧約聖書外典の『トビト記』『エノク書』にあらわれます。
サンダルを履き、杖や水筒や小箱、リュックを持った姿で、トビアと一緒に旅をしている場面が良く描かれます。

「トビト記」
大天使聖ラファエルとトビアス トビトは王から財産を没収され、雀の糞が目に入り失明をして途方にくれていましたが、昔知人に貸したお金の事を思い出し、息子のトビアに返してもらいに行くように言います。その時に大天使ラファエルはアザレアという名の人間の姿でトビア(ス)の前に現れました。
一緒に旅をする途中の川でアザレア(ラファエル)はトビアに魚を捕まえて肝と胆汁を壷に入れるように言いました。その後、トビトの親戚のラグエルの家に泊まり、7人の夫に死なれて悪魔憑きと噂される娘サラと結婚するようにアザレアがすすめます。アザレアの言う通りに寝室にて魚の肝を炊きお祈りをするとサラに憑いていた悪魔アスモデウスは逃げて行き無事結婚式をあげることができました。
知人からお金を返してもらい帰宅後、またアザレアが言うように魚の胆汁でトビトの目を洗うと目が見えるようになり、ラファエル(アザレア)は空へ昇っていきました。

また、天使と格闘したヤコブの足を治したのも大天使ラファエルです。
ジョン・ミルトンの「失楽園」では、エデンの園の生命の樹を守っているラファエルがアダムに人間の敵について忠告したり、アダムとイブと一緒に夕食までしています。

とても親しみの持てる大天使ラファエルですが、ミカエルガブリエルと比べるとラファエルに捧げられた教会や修道院が少ないのが不思議です。


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